在宅勤務制度について

育児休業取得者の増加による、育児休業明けの勤務方法として、短時間勤務制度や在宅勤務制度を活用するケースがみられます。

在宅勤務制度を導入するにあたり、様々な課題を解決していく必要があります。

情報の共有方法、セキュリティや在宅勤務時の業務の指示命令、労働時間の管理、情報機器の取り扱い、必要経費の負担方法などです。

これら課題の中では、通常勤務日と在宅勤務日が混在する場合の勤怠管理の煩雑さが問題となります。

また扱う業務に関するセキュリティや、在宅勤務時の労災も慎重に検討しなければいけません。

これらのような顕在的な課題以外に大事になるのは、組織内でのコミュニケーション・仕事に対する動機づけなど、在宅勤務社員の内面的・心理的な部分へのケアのあり方です。
1週間に2~3日程度の在宅勤務であれば、さほどの心配もないでしょうが、一定期間を通して在宅勤務を続けるとなると、様々なコミュニケーションギャップが生じてくると考えられ、在宅勤務者の心のケアも必要になるといえそうです。

使用者は、在宅勤務を行わせる場合には、労働契約の締結に際し、労働者に書面を交付することにより、就業の場所(仕事場所)として、労働者の自宅を明示しなければなりません。

労働契約の変更時にもできる限り書面で確認するようにします。

使用者は、在宅勤務者に対し、必要な健康診断を行うとともに、在宅勤務者を雇い入れたときは、必要な安全衛生教育を行う必要があります。

在宅勤務中に業務が原因で生じた災害は、労災保険の保険給付の対象となります。

自宅における私的行為が原因であるものは業務上の災害とはなりません。

在宅勤務制度の導入に当たっては、労使で認識に食い違いのないよう、あらかじめ導入の目的、対象となる業務、労働者の範囲、在宅勤務の方法などについて、十分に納得いくまで協議し、文書にし、保存するなどの手続きを踏むことが望まれます。

また、在宅勤務制度を導入した場合には、実際に在宅勤務をするかどうかは本人の意思によることとするべきです。

在宅勤務で働く労働者の管理は、職場で働く労働者に対する場合とほとんどかわりはありません。

期日までに仕事を終わらせることができたか、品質はどうかをきちんと管理すればよいのです。

在宅勤務者の中には、1人ではモチベーションを維持するのが苦手という人がいるかもしれませんが、期限までに質の高い仕事をやってくれるよう求めればよく、ケースによっては100%の事務所勤務を勧めればよいのです。

又在宅勤務者は長時間の時間外労働に陥ってしまう傾向にあるようです。

仕事とプライベートの境目が徐々にわからなくなることもあるので注意が必要です。

在宅勤務で行われている仕事には、具体的に次のようなものがあります。

資料や情報の収集、報告書の作成、データ入力や処理加工、経理や会計事務、設計やデザイン、ソフト設計やプログラミング、原稿や編集構成、企画書や見積書の作成、上司や同僚との連絡打ち合せ、社外との連絡打ち合せなど幅広く対応することが可能です。

多様な情報通信機器の活用で、事務所勤務と大差がないコミュニケーションが可能です。
又、在宅勤務の企業にとってのメリットには災害時の事業継続性があります。

労働者全員が1箇所の事務所に勤務している場合、大規模地震などでその事務所が機能しない事態が発生したり、新型インフルエンザなどの流行性疾患で外出が制限されると、その企業は事業停止せざるを得なくなります。

在宅勤務は、企業の事業継続性の確保の観点からも有効といえます。又、事務所の節電対策の一環として在宅勤務を実施することも有効です。

コメント


認証コード1007

コメントは管理者の承認後に表示されます。