給与の締日・支払日を変更するとき

給与の締日・支払日を変更する場合、就業規則の変更手続と、社員の同意を得ることが必要です。

賃金の締め切り・支払日は、就業規則に規定しなければならない「絶対的記載事項」となりますので、変更に伴い、意見書を添えて、所轄の労働基準監督署長への届出が必要になります。

変更に際しては、変更月の社員の生活費を確保するようにし、社員の生活設計が不安定となるような影響を及ぼさないように配慮することが大切です。

変更の仕方によっては、給与計算期間が1か月を切る月が発生し、支給額が少なくなる場合もあります。

計算期間が少なくなった分は時間外手当の計算等にも影響がありますので、変更月の基本給は1か月分のまま支給をし、差額分を翌月で精算をするなど極力支給額への影響を抑えるようにします。

又、変更月を賞与支給月に合わせて生活費を確保できるようにするとか、無利子での貸し付けを行うなどの措置を講ずることも大切です。

会社が一方的に変更するのではなく、あらかじめ社員の皆さんに、変更の理由を十分に説明をした上で変更するのがよいでしょう。

支給日を翌月に変更する場合などは労働基準法で定める「毎月1回払い」に違反する可能性もありますので、こうした制度変更時においても、毎月1回以上の支払日を確保する措置が必要です。

締日・支払日の変更に伴う影響を抑えるためには、変更するまでの予告期間を長めにし、社員に一定の備えをしておいてもらう、変更月を賞与支給月に合わせ、生活費への影響を少なくするようにするなど、何らかの移行措置を講ずることも必要になります。

4~6月に変更するときは社会保険手続きに注意が必要です。

4月から6月の間に給与の締切日を変更すると、社会保険の算定基礎届の算定月に該当するため、事務処理手続きが煩雑になります。

この間に給与支払いの仕組みを変更することはできるだけ避けた方が良いでしょう。

社会保険の算定基礎処理は、4月~6月の3か月の給与を3で割り報酬月額を算出します。

例えば、20日締め25日支払いだったものを、5月から10日締め25日払いに変更すると、4月25日は3月21日~4月20日までの1か月分が支払われ、5月25日には4月21日~5月10日までの20日分の賃金しか支払われないため、正確な報酬月額が算出できません。

給与締切日を変更した場合には、離職証明書の作成についても注意が必要です。

離職証明書の賃金支払対象期間の欄には、変更に応じて計算期間が短くなった期間を記載し、備考欄に「賃金締切日変更」を附記します。

変更の結果、賃金計算期間が短くなった期間については、賃金日額の算定に当たってはその月は除外して行なわれますので、完全月が12ヶ月以上(場合により6ヶ月以上)となるように記載することとなります。

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