セクハラについて(2回目)

<セクハラの分類>

事業主は、労働者が職場における性的な言動によって不利益を受けたり、働く環境が害されることのないように必要な配慮を行わなければなりません。

セクシュアルハラスメントは、その発生状況などから、一般的に対価型セクシュアルハラスメントと環境型セクシュアルハラスメントとに分類することができるとされています。
どのような行為がセクハラに該当するのか、どのような対策を採るべきかについて参考になるものと思われます。

対価型セクシュアルハラスメントとは、職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により、その労働者が解雇、降格、減給等の不利益を受けることを言います。

典型的な例として次のようなものがあります。

事務所内において事業主が労働者に対して性的な関係を要求したが、拒否されたため、その労働者を解雇すること。

社用外出に女性社員を同行させ、車中で体に触ったり、高級レストランで食事をし交際を迫ったり、その見返りとして昇格や昇給を匂わせ、又、従わない場合は降格や解雇を匂わせること。

このような場合に、女性が断ったことを理由に、その報復として解雇されたのであれば、解雇権の濫用にあたり、この解雇は無効です。ま

た、解雇されるまでには至らずとも、退職を迫るような場合も本来退職の意思は無いわけですから、この退職届(辞表)は無効です。

運悪く退職してしまったあとでも、退職しなかった場合に受けられるであろう賃金を損害賠償として支払いを命じた判例もあります。

被害者がセクハラを抗議して会社内が騒然となり、大きなトラブルとなった場合、当事者に退職を迫るようなことも見られることですが、これは民法の不法行為に当たります。

環境型セクシュアルハラスメントとは、職場において行われる性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなり、その労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを言います。

典型的な例として次のようなものがあります。

事務所内において上司が労働者の腰、胸等に度々触ったため、その労働者が苦痛に感じてその就業意欲が低下していること。

同僚が取引先において労働者に係る性的な内容の情報を意図的かつ継続的に流布したため、その労働者が苦痛に感じて仕事が手につかないこと。

事務所内にヌードポスターを掲示しているため、その労働者が苦痛に感じて業務に専念できないこと。

セクシュアルハラスメントの判断基準は、一般的には、意に反する身体的接触によって、強い精神的苦痛を被る場合には、一回でも就業環境を害することとなります。

継続性又は繰り返しが要件となるものであっても、「明確に抗議しているにもかかわらず放置された状態」又は「心身に重大な影響を受けていることが明らかな場合」には、就業環境が害されていると判断し得るものです。

又、男女の認識の違いにより生じている面があることを考慮すると、被害を受けた労働者が女性である場合には「平均的な女性労働者の感じ方」を基準とし、被害を受けた労働者が男性である場合には「平均的な男性労働者の感じ方」を基準とすることが適当です。

セクハラが起きると、被害者のみならず、加害者も大変だし、会社も事後対応が大変なことになります。

最後3回目は事業主が雇用管理上講ずべき措置についてです。

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