精神障害者の雇用義務化について

精神障害者の雇用義務化が、平成30年より正式に施行される事となりました。

これにより精神障害者の雇用が平成30年4月より義務化される事となり、法定雇用率の算出に加える必要があります。

義務化は5年後の2018年4月からとされました。

実施時期を5年後に先延ばししたのは、企業にとって準備期間が必要なことと、法定雇用率を定める政令の見直しが5年ごとに行われるためです。

企業や国・地方自治体などの公共機関は、一定割合以上の障害者を雇用するよう義務付けられています。

この割合を法定雇用率といいます。平成25年4月より民間企業の法定雇用率は2.0%とされ、従業員50人に1人の割合で障害者を雇用しなければならないものとされています。


ただし、障害者雇用納付金は、現在は、常時雇用している労働者数が200人を超える事業主が対象ですが、平成27年4月からは、常時雇用している労働者数が100人を超える事業主が対象になります。


5年後には精神障害者の雇用増を見据えた雇用率のアップは必至と思われます。

現在、法定雇用率に含まれる障害者は、身体障害者・知的障害者とされており、精神障害者を雇用する場合は、身体障害者・知的障害者を雇用したものとみなして算出されています。

義務化の対象は、現在の身体障害者と知的障害者だけでなく、そううつ病や統合失調症などの精神疾患のある人で、精神障害者保健福祉手帳を持つ人です。

障害者雇用率については、平成30年4月1日から起算して5年を経過する日までの間、精神障害者を含めた障害者の雇用の状況その他の事情を勘案して政令で定めるとしています。

今後、更なる障害者雇用率の引き上げは不可避の状態にありますので、障害者雇用に関するより積極的な取り組みが求められます。

<今回の改正内容>

障害者に対する差別の禁止等

(1)事業主は、労働者の募集および採用について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会を与えなければならず、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、労働者が障害者であることを理由として、障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはならない。

(2)事業主は、労働者の募集および採用並びに障害者である労働者の職務の遂行について、障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければならない。

ただし、事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときは、この限りでない。

(3)事業主は、障害者に対する差別等について、障害者である労働者から苦情の申出を受けたときは、自主的な解決を図るよう努めることとし、都道府県労働局長は、紛争の解決の援助及び調停の委任を行うこととする。

厚生労働省が想定している差別の具体例は、車いすの使用などを理由とした採用の拒否や、健常者より低い不当な賃金設定など。

研修を受けさせない、食堂の利用を認めないなども差別に該当するとみられ、違反すると同省による指導や勧告の対象となります。

配慮の対象としては、入社試験の問題文の振り仮名付与や点訳のほか、車いすの利用者に合わせて机や作業台の高さを調整することなどを求める方向です。

厚労省によると、企業で働く障害者は過去最多の約38万2000人(昨年6月時点)だが、このうち精神障害者は1万6000人程度。

ただ、法定雇用率を満たしていない企業は中小を中心にまだ過半数の53%にのぼっており、こうした状況下で精神障害者を加えても、どこまで定着するか懸念も多い。

日本の場合、躁うつ病、統合失調症、てんかんなどの精神障害者は約320万人と推定され、このうち福祉手帳を持つ人は約63万5000人程度(11年度末)。

雇用が義務化されるのは手帳の保有者に限定されるうえ、企業心理も雇用・勤務管理が比較的容易な心身障害者から優先する傾向があることから、精神障害者の雇用がどこまで増えるかは不透明です。

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